出願番号 |
特願2009-060682 |
出願日 |
2009/3/13 |
出願人 |
独立行政法人産業技術総合研究所 |
公開番号 |
特開2010-215686 |
公開日 |
2010/9/30 |
登録番号 |
特許第5263781号 |
特許権者 |
国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
発明の名称 |
希土類金属錯体及びその製造方法並びにそれを用いた希土類金属錯体組成物。 |
技術分野 |
有機材料、情報・通信、化学・薬品 |
機能 |
材料・素材の製造、その他 |
適用製品 |
希土類金属錯体、希土類金属錯体組成物、インク用組成物、塗布プロセス用インク、インクジェット用インク組成物、インクジェット記録用インク、蛍光発光材料 |
目的 |
希土類蛍光材料は、特殊インクとして偽造防止が必要な品物に偽造防止のためのマークを印字する特殊インク発色剤として用いられており、セキュリティレベルの高い汎用の染料インクとして用いることができる材料が求められている。そこで、高い溶解度、低い結晶性、室温より高い結晶化温度、および耐光性を有し、インク溶剤、バインダー、使用媒体、および使用環境を選ばずに高いセキュリティレベルを実現しうる希土類金属錯体を提供するとともに、固体でも溶液中でも蛍光を発することができる希土類金属錯体及びそれを用いたインク組成物を提供する。 |
効果 |
この希土類金属錯体は、溶解性、結晶性、結晶化温度、および耐光性を有しており、特に、汎用の油性インク溶剤であるアルコール系溶剤、アルコール/アセトン系溶剤、脂肪族炭化水素系溶剤、高沸点アルコール系溶剤、グリコールエーテル系溶剤等に高い溶解性を有し、スピンコートや各種印刷のような、塗布プロセスを採用できる。特に、インクジェット用インクほか各種染料インクを提供できる。また、中心金属イオンの種類を変えるだけで、光の3原色をはじめとした種々の蛍光色を出すことが可能な希土類金属錯体及びインク組成物を提供できる。 |
技術概要
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光の3原色をはじめとした種々の蛍光色を出すことができる希土類金属錯体、印刷等の塗布プロセス、特に、インクジェット記録用インクに適した希土類金属錯体及びその製造方法並びにそれを用いたインク組成物に関する。この希土類金属錯体は添付イメージの一般式(式中、Lnはイットリウム及びランタノイドから選ばれる金属、Rは分岐を有する炭素数8〜24のアルキル基)で示される化合物である。そして、この希土類金属錯体を有効成分とする蛍光発光材料、この希土類金属錯体と、希土類金属錯体を溶解する溶剤を含有する塗布プロセス用インクやインクジェット記録用インクを含むインク用組成物が提供される。この希土類金属錯体は、希土類金属塩と、その希土類金属イオンの正電荷を中和する当量比の安息香酸誘導体又はその塩(RO−Ph−COOM;Phはフェニレン基、MはH、アルカリ金属又は化学当量相当のアルカリ土類金属を、Rは分岐を有する炭素数8〜24のアルキル基を示す)と、1,10−フェナントロリンとを共に反応させることによって製造できる。図は、希土類金属錯体の一般式、及びユウロピウム錯体の光物性(破線はUV−vis吸収スペクトル、実線は蛍光スペクトル)を示す。 |
イメージ図 |
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実施実績 |
【無】 |
許諾実績 |
【無】 |
特許権譲渡 |
【否】
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特許権実施許諾 |
【可】
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