出願番号 |
特願2007-063515 |
出願日 |
2007/3/13 |
出願人 |
独立行政法人物質・材料研究機構 |
公開番号 |
特開2008-222494 |
公開日 |
2008/9/25 |
登録番号 |
特許第5045891号 |
特許権者 |
国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
発明の名称 |
ホウ素ドープカーボンナノチューブとその製造方法 |
技術分野 |
無機材料 |
機能 |
材料・素材の製造 |
適用製品 |
ホウ素ドープカーボンナノチューブ、ナノ配線・SPMの探針・電子放出デバイス・燃料電池・透明電極・伝導性高分子等に用いられるカーボンナノチューブ |
目的 |
ホウ素ドープカーボンナノチューブの製法として、アーク法や、ホウ素を蒸着して2000度以上の高温反応による方法があるが、何れも高温度で処理する必要があり、カーボンナノチューブに欠陥が入り易く、目的の場所に成長させる選択成長が難しいなど問題があった。また、ホウ素濃度の制御や単層多層および直径の制御なども困難だった。合成装置も特殊なものを必要とした。このような実情から、従来には得られていない高品質のホウ素ドープカーボンナノチューブを提供するとともに、通常の化学気相成長法によりホウ素をドープする製法を提供する。 |
効果 |
従来にない、カイラリティーに依存しない、高い電気伝導率のカーボンナノチューブを得ることができる。製造が、従来に比べ著しく低温で合成でき、装置の耐熱性は、通常の化学気相成長法に用いる電気炉あるいはそれと同程度であれば足り、製造が容易になった。ナノ配線、SPMの探針、電子放出デバイス、燃料電池、透明電極、伝導性フィルム、伝導性プラスチック、伝導性繊維などへの応用が期待できる。 |
技術概要
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この技術は、カーボンナノチューブに実質的に欠損がない高品質のホウ素ドープカーボンナノチューブ、及びその製造方法に関する。このカーボンナノチューブは極低温(0.6K)まで、従来にはない高い電気伝導率を保つことが可能である。このホウ素ドープカーボンナノチューブの製造方法は、炭素含有物とホウ素含有物との混合ガスを、低圧チャンバー内に配置した触媒を有する基材に導き、化学気相成長法により、混合ガスから基材上にホウ素ドープカーボンナノチューブを成長させることからなる。ホウ素含有物と炭素含有物との混合割合、ガス圧及び温度等の調整により、ドープされるホウ素の濃度制御、電気伝導度を調整することが可能である。ここで、混合ガスを、炭素含有溶媒にホウ素含有物を溶解させた溶液の蒸気とすることで、ガスの場合に比べ、操作時の取り扱いが容易であり、安全でもある。炭素源としては、エタノール、プロパノール、アセトン、メタン、ブタン、プロパン、ペンタン、ヘキサン等、そして、ホウ素源としては、酸化ホウ素、カルボラン酸HC、三フッ化ホウ素、水素化ホウ素Na、テトラフルオロホウ酸、二ホウ化Mg、ホウ酸、ボラジン、モノ・ジ・トリボラン等があげられる。 |
イメージ図 |
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実施実績 |
【無】 |
許諾実績 |
【無】 |
特許権譲渡 |
【否】
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特許権実施許諾 |
【可】
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