出願番号 |
特願2007-502617 |
出願日 |
2006/2/8 |
出願人 |
国立大学法人 鹿児島大学 |
公開番号 |
WO2006/085541 |
公開日 |
2006/8/17 |
登録番号 |
特許第4677567号 |
特許権者 |
国立大学法人 鹿児島大学 |
発明の名称 |
タンニンのゲル及び高粘性溶液の製造方法 |
技術分野 |
有機材料、化学・薬品 |
機能 |
材料・素材の製造、接着・剥離 |
適用製品 |
タンニンゲル、タンニン高粘性溶液、タンニンゲルの抗酸化性飼料・紙や木材への塗料・糸や布への染料・容器へのコーティング剤への応用 |
目的 |
タンニンは、植物の幹、皮、葉、実等から抽出される天然物であり、一般に皮なめし剤として用いられている環境に優しい物質である。タンニンの用途としては、シックハウス症候群、化学物質過敏症等の問題があるホルムアルデヒド系接着剤に代わる接着剤として期待されているが、被着材に対して十分な接着力を得ることが難しいという問題があり、これまでは、タンニンの用途は限られており、資源の豊富なタンニンの有効利用が望まれている。そこで、タンニンに新たな物性を付与し、タンニンの有効利用を図る。 |
効果 |
この技術で得られるタンニンゲルは、細かく砕いて飼料に添加することによって、ポリフェノール含量の高い抗酸化性飼料を家禽、家畜、ペットに与えることができ、ストレスの軽減化、血圧降下作用や疲労回復効果が期待できる。また、高粘性溶液は、紙や木材への塗料として、又は糸や布への染料などとして利用でき、従来のタンニン水溶液を用いた場合よりも耐久性に優れたものができる。また、防水、防虫、静菌、耐摩耗性、消臭効果などが期待されることから、各種容器へのコーティング剤としても利用できる。 |
技術概要
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タンニンのゲル化及び高粘性溶液化技術であり、このような新たな機能の付与により、タンニンの有効利用を図るものである。そのゲル化及び高粘性溶液化の方法は、タンニン水溶液に、第1のゲル化剤としてホウ酸、リン酸及びそれらの水溶性塩から選ばれるものを加え、混合した後、第2のゲル化剤としてアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩を加え、撹拌することからなる。タンニンは加水分解型タンニン、縮合型タンニン何れでもよいが、縮合型タンニンがより好ましく、特にカキタンニンが好ましい。第1のゲル化剤としては、ホウ酸塩およびリン酸塩、特にリン酸水素二カリウムが、そして第2のゲル化剤としては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のハロゲン化物、特に塩化カリウム、塩化カルシウム及び塩化マグネシウムが挙げられる。タンニンは、粉末としたものを水に溶解して用いても、また原料からの抽出液をそのまま用いてもよい。0.8〜4重量%のタンニン水溶液を用いて、第1のゲル化剤を1〜3重量%加え、混合した後、第2のゲル化剤を0.25〜4重量%加え、撹拌することによって、タンニンのゲルを製造することができる。 |
イメージ図 |
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実施実績 |
【無】 |
許諾実績 |
【無】 |
特許権譲渡 |
【否】
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特許権実施許諾 |
【可】
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