出願番号 |
特願2008-258334 |
出願日 |
2008/10/3 |
出願人 |
独立行政法人産業技術総合研究所 |
公開番号 |
特開2009-108041 |
公開日 |
2009/5/21 |
登録番号 |
特許第5158797号 |
特許権者 |
国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
発明の名称 |
イリジウム錯体及びその製造方法 |
技術分野 |
電気・電子、有機材料 |
機能 |
材料・素材の製造 |
適用製品 |
イリジウム錯体、有機電界発光素子、青色発光性燐光材料、ディスプレイ素子 |
目的 |
有機電界発光素子は次世代のディスプレイ素子として注目されており、近年になって発光素子に用いられる各種有機材料の開発が活発に進められている。特に発光材料として、励起三重項状態からの発光を利用する燐光材料に注目が集まっているが、発光量子収率は未だ十分でない、青色発光に緑色成分が含まれているため色純度が良くない等といった問題がある。そこで、高輝度・高効率発光(特に青色発光)が可能で耐久性に優れたイリジウム錯体を提供する。 |
効果 |
この技術によるイリジウム錯体は、低消費電力で効率よく、可視光領域(特に青色領域)に高輝度発光を示すことから、この材料を用いた発光素子は、表示素子、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア等の分野に好適である。また、このイリジウム錯体は、医療用途、写真用材料、UV吸収材料、レーザー色素、カラーフィルター用染料、色変換フィルター、光通信等にも適用可能である。 |
技術概要
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このイリジウム錯体は一般式(1)(図参照)で表される。一般式(1)中、Nは窒素原子を、X↑1はC(R↑2)または窒素原子を、X↑2はC(R↑4)または窒素原子を、Lは配位子を、P↑1はリン配位子を、そして環Aはピリジン環、ピラゾール環、イミダゾール環、ピリミジン環などを表す(R↑1〜R↑4は、各々独立に、水素原子または置換基を表す)。従来のものに対して、イリジウム−窒素結合ならびにイリジウム−炭素結合を形成する2つの2座配位子の窒素原子が、互いにイリジウムに対しシス位に位置すること、さらに、P↑1と2座配位子の2つの炭素原子とが、それぞれイリジウムに対しシス位に位置していることが特徴である。このシクロメタル化イリジウム錯体は、少なくとも1つのリン配位子と、イリジウム−窒素結合およびイリジウム−炭素結合を形成する2座配位子を2つ有するシクロメタル化イリジウム錯体に、光照射しこれを異性化させることにより得られる。光照射は溶液中で行うことが好ましく、また、リン配位子を共存させて行うことが好ましい。光照射に用いる波長は200nm〜800nmが好ましい。 |
イメージ図 |
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実施実績 |
【無】 |
許諾実績 |
【無】 |
特許権譲渡 |
【否】
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特許権実施許諾 |
【可】
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