技術概要
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糖ヌクレオチドの一種であるGDP−フコースの合成に関与する酵素をコードする遺伝子発現を抑制する遺伝子断片を挿入した植物形質転換用ベクターを、植物体もしくは植物細胞に導入して該植物の形質転換を行うこと、あるいは、GDP−フコースの合成に関与する酵素をコードする遺伝子発現を抑制する遺伝子断片を挿入した植物ウイルスベクターを、植物体もしくは植物細胞に感染させることにより、GDP−フコース合成酵素遺伝子の発現を抑制して、植物における植物型のN−結合型糖鎖へのフコース修飾を減少、抑制する糖鎖構造の改変方法である。遺伝子断片として、酵素をコードする遺伝子のDNA配列、DNA配列の変異体、アレル、バリアント、又はホモログに相当するDNA配列、あるいは、遺伝子と50%以上の相同性を持つDNA配列を用いる。糖ヌクレオチドGDP−フコースの合成に関与する酵素をコードする遺伝子の転写、翻訳を、PTGS、ウイルス誘導ジーンサイレンシング(VIGS)、又はTGSにより阻害し、植物細胞内におけるGDP−フコース量を減少させることにより、糖蛋白質糖鎖、糖脂質糖鎖、オリゴ糖、多糖等を含む糖鎖へのフコース修飾を減少・抑制させる。 |