リグニンを原料とする炭素微粒子及びその製造方法

開放特許情報番号
L2009000093
開放特許情報登録日
2009/1/9
最新更新日
2015/9/25

基本情報

出願番号 特願2008-186135
出願日 2008/7/17
出願人 独立行政法人産業技術総合研究所
公開番号 特開2009-155199
公開日 2009/7/16
登録番号 特許第5062593号
特許権者 国立研究開発法人産業技術総合研究所
発明の名称 リグニンを原料とする炭素微粒子及びその製造方法
技術分野 有機材料
機能 材料・素材の製造
適用製品 リグニンを原料とする炭素微粒子及びその製造方法
目的 リグニンを主要成分とする有機物原料から炭素微粒子を製造する方法及びこれにより得られる炭素微粒子を提供する。
効果 再生可能な生物資源であるリグニンを主要成分とする有機物原料の溶液から炭素微粒子を製造可能となった。これにより、炭素微粒子の製造において化石資源から生物資源への移行に多大に寄与する。また、無機物質の添加割合を調整して、炭素微粒子の炭素壁の厚さなどの諸特性を簡単に制御可能となった。更に、熱分解で得られた炭素微粒子を、反応性が低いガスと接触させることにより空気中に取り出したときの急激な発熱を抑制可能である。
技術概要
炭素微粒子はリグニンを主要成分とする有機物原料及び/又は無機物質の混合溶液を、微小液滴化し、その微小液滴を乾燥することにより微粒子を調製し、300℃〜1200℃で熱分解して炭素微粒子を製造する。無機物質は、金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、及びハロゲン化物から選ぶ1種以上からなる金属化合物であり、金属化合物の添加割合が増加するにつれて、炭素微粒子の炭素壁の厚さが薄くなる性質に基づいて、金属化合物の添加割合を調整して、炭素微粒子の炭素壁の厚さを制御する。熱分解中又は熱分解後に得られた炭素微粒子を空気中に取り出す前に、予め反応性が低いガスと接触させて、炭素微粒子の表面をそのガスと反応して不活性化し、炭素微粒子を空気中に取り出したときの急激な発熱を抑制する。リグニン及び水酸化ナトリウムの全濃度が5%の水溶液をスプレードライして、複合微粒子を調製し、これを窒素雰囲気下、600℃で1時間熱処理して放冷した。これを水洗し、乾燥して、図(b)に示すような中空炭素微粒子を製造した。
実施実績 【無】   
許諾実績 【無】   
特許権譲渡 【否】
特許権実施許諾 【可】

アピール情報

導入メリット 【 】
改善効果1 この製造方法は、リグニンを主要成分とする有機物原料及び塩基性化合物の混合溶液からも、炭素微粒子を製造可能であり、これにより得られた炭素微粒子は、比表面積が市販の活性炭と同等であるため、様々な用途に適する。
改善効果2 この炭素微粒子は中空状であることから、内部まで炭素等が充填されている従来の炭素微粒子と比較した場合に、体積比で極めて軽量であるという性質を有する。従って、特に軽量性が要求される用途に適している。
改善効果3 この炭素微粒子の製造方法は、パルプ廃液からも炭素微粒子を製造可能であり、パルプ廃液をバイオマス資源として炭素微粒子の製造に活用できる。さらにこの製造方法は、炭素微粒子を、従来技術より低い熱処理温度で製造可能なため、省エネルギーにも寄与する。

登録者情報

その他の情報

関連特許
国内 【無】
国外 【無】   
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