出願番号 |
特願2007-285971 |
出願日 |
2007/11/2 |
出願人 |
独立行政法人産業技術総合研究所 |
公開番号 |
特開2009-117449 |
公開日 |
2009/5/28 |
登録番号 |
特許第5252474号 |
特許権者 |
国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
発明の名称 |
n型熱電特性を有する酸化物複合体 |
技術分野 |
電気・電子、無機材料、金属材料 |
機能 |
材料・素材の製造、環境・リサイクル対策 |
適用製品 |
n型熱電特性を有する酸化物複合体、n型熱電変換材料、n型熱電変換材料を含む熱電発電モジュール |
目的 |
現在、多くの熱エネルギーを無駄に廃棄しており、廃棄される熱エネルギーを利用することが重要である。そのためには熱エネルギーを直接電気エネルギーに変換する熱電変換が有効である。これまでに高温・空気中で優れた熱電性能を示す物質として報告されたものは、全てp型の熱電特性を有する材料であるが、熱電発電モジュール実用化のためには高い熱電特性を有するn型酸化物材料の開発が必要不可欠である。しかし、満足できるものは得られていない。そこで、n型熱電変換材料として優れた特性を有し、強度、加工性等にも優れた新規な材料を提供する。 |
効果 |
この酸化物複合体は、高密度で低い電気抵抗率を有する材料であって、絶対値の大きい負のゼーベック係数を有し、熱電材料の電気的特性を表す指標であるパワーファクターが大きく優れた熱電変換性能を有するn型酸化物材料である。しかも、高強度であって加工性にも優れ、歩留まり良く加工でき、使用時の破損も生じ難い。従って、この酸化物複合体をn型熱電変換材料として用いることで高性能高信頼性を有する酸化物熱電発電モジュールが実現でき、これまで大気中に廃棄されていた熱エネルギーを有効に利用することが可能になる。 |
技術概要
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このn型熱電変換材料は次の酸化物複合体からなる。組成式(1):Ca↓vM↑1↓wMn↓xM↑2↓yO↓zで表されるペロブスカイト型カルシウムマンガン系酸化物、又は組成式(2):Ca↓aM↑3↓bMn↓cM↑4↓dO↓eで表される層状ペロブスカイト型カルシウムマンガン系酸化物と、この酸化物中に分散したRu、Rh、Pd、Ag、Re、Os、Ir、Pt及びAuから選ばれた少なくとも一種の金属微粒子を含む酸化物複合体であって、この金属微粒子の平均粒径が0.1〜10μmであり、金属微粒子の含有量が酸化物複合体全体を基準として1〜50重量%であり、酸化物複合体の密度が理論密度の80%以上である酸化物複合体。この酸化物複合体は室温において100MPa以上の3点曲げ強度を有し、100℃以上の温度で10mΩcm以下の電気抵抗率を有し、100℃以上の温度で−50μVK↑−↑1以下のゼーベック係数を有することが好ましい。図は酸化物複合体のX線回折パターン、電子顕微鏡写真、電気抵抗率 (r)の温度依存性、および熱電変換材料をn型熱電変換素子として用いた熱電発電モジュールの一例の模式図である。 |
イメージ図 |
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実施実績 |
【無】 |
許諾実績 |
【無】 |
特許権譲渡 |
【否】
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特許権実施許諾 |
【可】
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