目的
たとえ高齢者や手の力の弱い人においても、ストーマ装具の面板のような軟質薄材に対して所望の大きさの透孔を容易に穿つことができるカッターを提供する。
効果
このカッターによれば、粘性や可撓性があって切断しづらい軟質薄材であっても、上刃と下刃の谷間部分において軟質薄材を挟み込むようにしつつ切断刃で押し切りするので、所望形状の透孔をきわめて容易に穿つことができる。とくに、湾曲形成された切断刃は、押し切る際の軟質薄材の反力によって内側方向へと次第に押圧され、切断ラインが自然と曲線を描きながら内向しやすくなるために、孔開け作業を容易にする。
技術概要
図1は軟質薄材用カッターを示した右側面図、図2は図1のカッターにおける本体グリップを除いた平面図、図3は図1のカッターにおける本体グリップを除いた左側面図、図4は軟質薄材カッターを用いて軟質薄材を切断している状態を示す図であり、側面からみたところを示している。カッター1は、上刃2と下刃3とが各基端側(図1では右側位置)で連続し、前方(図1では左側方向)に開放した側面視V字状をなす切断刃4を備えたものであり、ストーマ開孔具として好適に用いられるように、上刃2の上縁から下刃3の下縁までの上下間隔を約7mm程度に設定した小さいものとしている。カッター1では、切断刃4が、押切方向(図2中の矢印A方向)に向かって平面視反時計回り方向(左側方向)に湾曲している。例えば、消化管ストーマの場合の開孔直径は20mmから50mm程度、尿路ストーマの場合の開孔直径は15mmから30mm程度とされることから、例えば、切断刃4の曲率は半径25mmに設定している。
改善効果1
切断刃に形成する刃面を、内側が面一な片刃の刃面とすることで、軟質薄材からの反力がより一層大きくなり、刃先の進行方向がより自然に内向しやすくなり、より弱い力であってもスムーズな孔開け作業を行うことができる。さらに、切断刃における本体グリップへの取り付け部を上刃と下刃の中間を通る仮想水平線よりも上方位置に変位して設けたり、同仮想水平線に対して斜め上方に向けて本体グリップを設けることによって、軟質薄材の干渉を防止し、スムーズな切断ないし孔開け作業を行うことができる。
改善効果2
上刃と下刃の各刃先に球体を延設すれば、操作を誤って手などに怪我をしたり、他の物を不用意に破損することを防止できるのみならず、切断ないし孔開け作業時においては、上刃の球体を切断ラインのガイドとして機能させる一方、下刃の球体の存在によってストーマ袋など他のものを傷つけることがないのであって、ストーマ装具の面板に対してやや複雑な曲線形状からなる透孔を穿設するための開孔具として好適に用いられる。