出願番号 |
特願2007-542744 |
出願日 |
2006/10/31 |
出願人 |
国立大学法人山梨大学 |
公開番号 |
WO2007/052632 |
公開日 |
2007/5/10 |
登録番号 |
特許第4882075号 |
特許権者 |
国立大学法人山梨大学 |
発明の名称 |
ルチル(TiO2)単結晶の製造方法及びルチル(TiO2)単結晶、並びにこれを用いた光アイソレータ |
技術分野 |
無機材料、金属材料 |
機能 |
材料・素材の製造、機械・部品の製造 |
適用製品 |
ルチル(TiO↓2)単結晶及びルチル(TiO↓2)単結晶の製造方法、ルチル(TiO↓2)単結晶を含む光アイソレータ |
目的 |
ルチル(TiO↓2)単結晶は光アイソレータの構成部品として必要不可欠な光学材料である。現在の方法は、育成結晶に酸素欠損や小傾角粒界などの結晶欠陥が発生し、光透過率の低下や屈折率変動を招くとともに、大口径の単結晶の育成が困難である。このため、高圧酸素加圧下で単結晶の育成を行う、あるいは1000℃以上で数十時間以上の酸素熱処理を施す必要があり、コスト高の要因となっている。そこで、高圧酸素加圧下での単結晶育成、あるいは単結晶育成後の熱処理を行わなくても透過率の高いルチル(TiO↓2)単結晶が得られる製造方法を提供する。 |
効果 |
この方法によれば、酸素欠損や小傾角粒界の少ないルチル(TiO↓2)単結晶を複雑な装置、あるいはルチル(TiO↓2)単結晶育成後に高温で熱処理を行わなくても透過率の高い単結晶を製造することができる。その結果、従来は不可能であった大口径のルチル(TiO↓2)単結晶を製造することができる。 |
技術概要
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このルチル(TiO↓2)単結晶の製造方法は、所定の育成雰囲気中でルチル原料棒とルチル種結晶との接合部分を融解させ溶融帯を形成し、この溶融帯を移動させながらルチル(TiO↓2)単結晶を育成するルチル(TiO↓2)単結晶の製造方法において、溶融帯にチタン原子価+4よりも低原子価の異種金属元素を添加し、溶融帯に含まれる異種金属元素により、育成されるルチル(TiO↓2)単結晶の酸素欠損を抑制する。無添加高純度のルチル(TiO↓2)焼結原料棒を用い、溶融帯に異種金属元素を含ませることで、熱処理を行わなくても透明のルチル(TiO↓2)単結晶を製造できる。これは異種金属元素が育成されるルチル(TiO↓2)単結晶の酸素欠損を溶融帯に含まれる異種金属元素が抑制するためである。異種金属元素は、アルミニウム(Al)、鉄(Fe)、カルシウム(Ca)、ニッケル(Ni)から選ばれる。育成雰囲気は酸素0.1MPa以上であることが好ましい。育成される単結晶は420nm以上の波長領域における光透過率が、ルチル(TiO↓2)単結晶の光透過方向の厚みが1mmから2mmにおいて、60%以上である。また、単結晶に含まれる異種金属元素の濃度は30ppm以下である。 |
イメージ図 |
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実施実績 |
【無】 |
許諾実績 |
【無】 |
特許権譲渡 |
【否】
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特許権実施許諾 |
【可】
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