デオキシリボ核酸複合体を固定化したシリコーン構造体の製造方法及び該方法により得られたシリコーン構造体

開放特許情報番号
L2007000565
開放特許情報登録日
2007/2/9
最新更新日
2011/6/3

基本情報

出願番号 特願2006-186241
出願日 2006/7/6
出願人 国立大学法人群馬大学
公開番号 特開2008-012434
公開日 2008/1/24
登録番号 特許第4729711号
特許権者 国立大学法人群馬大学
発明の名称 デオキシリボ核酸複合体を固定化したシリコーン構造体の製造方法
技術分野 食品・バイオ
機能 材料・素材の製造、環境・リサイクル対策
適用製品 デオキシリボ核酸複合体を固定化したシリコーン構造体
目的 芳香族化合物吸着性を有し、かつ力学的強度と弾性とを備えたDNA(デオキシリボ核酸)複合体を固定化したシリコーン構造体を大量に製造することができる方法及びその方法により得られたシリコーン構造体を提供する。
効果 DNA複合体を固定化したシリコーン構造体の製造方法は、芳香族化合物吸着性を有するDNAと両親媒性分子とから有機溶媒に可溶なDNA複合体を形成し、このDNA複合体を力学的強度と弾性とを備えた網状構造を有するシリコーンに固定化するので、芳香族化合物吸着性を有し、かつ力学的強度と弾性とを備えたDNA複合体を固定化したシリコーン構造体を大量に製造することができる。
技術概要
図1はDNA複合体の形成を示す図、図2はDNA複合体溶解液にシリコーンを浸漬してDNA複合体を固定化したシリコーン構造体の工程を示す図である。図1に示すように、DNA11を含有する水溶液と両親媒性分子12を含有する水溶液とを混合してDNA複合体13を形成する工程と、図2に示すように、形成したDNA複合体13を有機溶媒14に溶解してDNA複合体溶解液16を調製する工程と、網状構造を有するシリコーン17を調製したDNA複合体溶解液16中に浸漬することにより、シリコーン17の網状構造内にDNA複合体13と有機溶媒14とを取り込ませ、シリコーン17を膨潤させる工程と、膨潤させたシリコーン17から有機溶媒14を除去することにより、シリコーン17の網状構造内にDNA複合体13を固定化させる工程とを含むDNA複合体を固定化したシリコーン構造体の製造方法である。各工程を経ることにより、芳香族化合物を吸着する性質を有し、かつ力学的強度と弾性とを備えたDNA複合体を固定化したシリコーン構造体を大量に製造することができる。この製造方法は、複雑な操作が必要な工程がないため、シリコーン構造体18の大量生産に適している。
イメージ図
実施実績 【無】   
許諾実績 【無】   
特許権譲渡 【否】
特許権実施許諾 【可】

アピール情報

導入メリット 【改善】
改善効果1 このDNA複合体を固定化したシリコーン構造体は、DNA複合体をシリコーンの網状構造内に取り込み、本来DNAに備わっている芳香族化合物の選択的吸着性を維持するとともに、シリコーンの有する優れた強度や弾性といった力学的特性を併せ持つ。芳香族化合物の選択的吸着性を有するため、環境ホルモン等の有害な物質を吸着するカラム材料として工業施設などの排水プロセスなどの用途に利用可能である。
改善効果2 また吸着対象である環境ホルモンの多くは発色性を有するため、このシリコーン構造体を充填したカラムに環境ホルモンが吸着されると、カラム内部が発色することから環境ホルモンのインディケーターとしての応用が考えられる。また、高い力学的強度及び弾性を有するため、応力がかかる環境や流量の多い条件での使用が可能であり、環境浄化物質の実用化及び汎用化のために必要とされる重要な特性を備えている。
改善効果3 更に、支持体であるシリコーンが化学的安定性を有しているため、例えば、生体内にシリコーン構造体を投与し、生体内に存在する有害物質を吸着し、その後体外に排出されるような、医療目的での応用も考えられる。

登録者情報

その他の情報

関連特許
国内 【無】
国外 【無】   
Copyright © 2018 INPIT