出願番号 |
特願2002-335560 |
出願日 |
2002/11/19 |
出願人 |
国立大学法人北見工業大学 |
公開番号 |
特開2004-169212 |
公開日 |
2004/6/17 |
登録番号 |
特許第4006516号 |
特許権者 |
国立大学法人北海道国立大学機構 |
発明の名称 |
炭素繊維の製造方法 |
技術分野 |
繊維・紙 |
機能 |
材料・素材の製造、環境・リサイクル対策 |
適用製品 |
炭素繊維 |
目的 |
木タールを原料に用いて炭素繊維を製造する方法を提供する。 |
効果 |
炭素製造プロセスの副生物として廃棄されていた木タールを、炭素繊維の製造工程の出発原料として使用することができる。また、この製造方法によれば、比較的低い温度でピッチ繊維の炭化を行うことが可能であり、石油ピッチを原料とする従来の方法と比べて簡単な装置を用いて実施することができる。更に、いわゆるゼロ・エミッションの手法に合致し、環境保護の対策に貢献する。 |
技術概要
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炭素繊維の製造方法は、精製された木タールを減圧雰囲気下で加熱してピッチ化し、得られたピッチを溶融紡糸によってピッチ繊維とし、得られたピッチ繊維を炭化して炭素繊維に変える。好ましくは、精製された木タールを、圧力:2mmHg以上10mmHg以下、温度:100℃以上220℃以下の減圧雰囲気下で加熱してピッチ化する。また、好ましくは、このようにして得られたピッチを粉砕した後、温度:140℃以上180℃以下で、窒素ガス圧力を用いて溶融紡糸を行ってピッチ繊維とする。なお、得られたピッチ繊維を炭化して炭素繊維に変える工程は、石油や石炭から得られるピッチを原料とする従来のプロセスと同様の条件を適用できる。得られた木タールピッチの軟化点は、DSC曲線の形状から、約70℃付近と考えられる。また、189℃から不連続な吸熱ピークが見られ、炭化が始まったと考えられる。従って、実際の炭素繊維製造の際に前駆体として繊維状に成形する温度は、150℃程度が適当であると考えられる。石炭から製造したピッチを原料とした場合の繊維製造の際の成形温度は300℃程度であるので、これと比べて、木タールピッチの成形温度はかなり低い。 |
実施実績 |
【無】 |
許諾実績 |
【無】 |
特許権譲渡 |
【可】
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特許権実施許諾 |
【可】
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