液晶構造を有するゲル及びその製造方法

開放特許情報番号
L2006000014
開放特許情報登録日
2006/1/6
最新更新日
2010/11/19

基本情報

出願番号 特願2006-531964
出願日 2005/8/25
出願人 国立大学法人群馬大学
公開番号 WO2006/025244
公開日 2006/3/9
登録番号 特許第4604202号
特許権者 国立大学法人群馬大学
発明の名称 液晶構造を有するゲル及びその製造方法
技術分野 化学・薬品、食品・バイオ
機能 材料・素材の製造
適用製品 液晶構造を有するゲル
目的 核酸分子自体がゲル化機能と液晶形成機能を併せ持つ核酸を主成分とする水に不溶な液晶ゲル及び芳香族化合物吸着性と光学特性のある核酸を主成分とする液晶ゲルを安価にかつ量産可能に製造する方法を提供する。
効果 第一にこの液晶ゲルに芳香族化合物を接触させると、この配向に起因して芳香族化合物が異方的に拡散し、続いてゲルに芳香族化合物のインターカレーション(挿入)が起こり、芳香族化合物を吸着した眉間化合物を生成することができる。第二にこの液晶ゲルは液晶構造及び特殊な光学特性を持つため、芳香族化合物の吸着の有無を光学的に検出することができる。第三にこの液晶ゲルに環境ホルモンを接触させると、芳香族化合物と同様に、ゲルに環境ホルモンのインターカレーションが起こり、環境ホルモンが吸着される。
技術概要
水、緩衝液、塩を含む水溶液、極性溶媒水溶液又はそれらの混合物に核酸を溶解して核酸溶解液を調製し、この核酸溶解液を2価以上の多価金属カチオンを含む水溶液中で透析し、これにより、核酸を主成分とする、柱状、筒状、錐状、棒状、繊維状、球状、板状又はフィルム状の液晶構造を有するゲルを得る。この液晶ゲルは、断面又は板表面又はフイルム表面を観察すると、夫々同心円状であってかつ中心から放射状に配交した構造を有する。液晶ゲルの主成分は、核酸である。核酸はDNAか、又はDNAとRNAの組合せである。このDNA又はRNAの分子量は配向度を上げるために、50万から1千万まであることが好ましい。サケの白子(精巣)由来のDNAや大腸菌由来のDNAがDNA液晶ゲルの材料として品質およびコストの面から好ましい。液晶ゲルは、核酸と棒状高分子(rod−like polymer)の組合せ、核酸と半屈曲性高分子(semi−flexible polymer)の組合せ、又は核酸と棒状高分子と半屈曲性高分子の組合せからなる。図1は、円筒状液晶ゲルの分子構造を示す断面模式図、図2は、図1の液晶ゲルをクロスニコルの下で観察し図である。
実施実績 【無】   
許諾実績 【無】   
特許権譲渡 【否】
特許権実施許諾 【可】

アピール情報

導入メリット 【改善】
改善効果1 第四にこの液晶ゲルに発癌物質を接触させると、芳香族化合物と同様に、ゲルに発癌物質のインターカレーションが起こり、発癌物質が吸着される。第五にこの液晶ゲルに重金属イオンを接触させると、金属イオンとDNAとの間で錯体形成反応が起こり、重金属イオンが吸着される。第六にこの液晶ゲルに応力をかけると、ゲルが延伸されてその配向度が変化し、その光学物性を変化させることができる。
改善効果2 第七にこの液晶ゲルはエステル結合を含むため、人体内の環境における酸性条件下で分解される。第八にこの液晶ゲルは生分解性があるため、環境中に存在する微生物によって分解される。
改善効果3 製造時に緩衝液等の濃度、水溶性核酸の濃度、2価以上の多価金属カチオンの濃度を変えることにより、液晶ゲルにおいて芳香族化合物の吸着量及び光学特性を制御することができる。また核酸溶解液を2価以上の多価金属カチオンを含む水溶液中で透析するという簡単な操作で、水に不溶な液晶ゲルが得られる。

登録者情報

その他の情報

関連特許
国内 【無】
国外 【無】   
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