出願番号 |
特願平10-356575 |
出願日 |
1998/12/15 |
出願人 |
工業技術院長 |
公開番号 |
特開2000-178772 |
公開日 |
2000/6/27 |
登録番号 |
特許第3018182号 |
特許権者 |
国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
発明の名称 |
腐食防止剤及びそれを用いる腐食防止方法 |
技術分野 |
土木・建築、化学・薬品、金属材料 |
機能 |
表面処理、安全・福祉対策、環境・リサイクル対策 |
適用製品 |
コンクリート構造物を貫通する金属製品(例えば金属パイプ)の電食を防ぐためコンクリート構造物に塗布浸透させる防食塗布液 |
目的 |
コンクリート等の塩基性構造材内部の金属製品の表面まで浸透し、金属製品表面でカソード反応として生ずる水酸化イオン生成反応を抑制することにより、構造物外の土壌等に貫通した鉄管等の腐食を防止したい。 |
効果 |
図3の構造物のモデルとして、塩基性構造材としてセメントペースト(図1の5)、外部環境として川砂(2)、両者の内部の金属材料としてガス管(4,3)を用いたモデル実験(図1)によれば、本発明に基づく腐食防止液として尿酸の水酸化カルシウム水溶液に溶解させた水溶液をセメント1gに対して尿酸6.7×10↑−↑4g添加すると、図2のとおりその滴下直後からマクロセル電流が低下し、約40日後には滴下前の約15%程度まで減少し、マクロセル腐食反応が防止されることを示した。 |
技術概要
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本発明のねらいは、コンクリート等塩基性構造材の表面に塗布するか散布する等により、構造材中にイオン状態で拡散させてその内奥部にある鉄筋等の金属材料の表面まで浸透し、その表面の水酸イオン生成反応を抑制することにより建築物内部の鉄筋等と周囲の土壌中のガス管等との間で生じるマクロセル腐食を簡便に防止することである。その防止剤として、少くとも2箇の窒素原子と、その窒素原子に隣接する少くとも1箇のカルボニル基を形成している炭素原子を環構成原子とする5〜7員環を有する複素環化合物を見出した。具体的には本化合物として実施例では尿酸、ウラミル、ピオルル酸、5−アミノウラシル、ウラミルニ酢酸である。例えば尿酸は、塩基性水溶液中では有機酸に変わりイオンとして溶解し、コンクリート内部の間隙水の主要成分であるカルシウムの飽和イオン濃度でも沈澱を生じない。これらの化合物は一部の水酸基がイオン状となって溶解に寄与し、他の水酸基、アミノ基等の極性基が金属表面に吸着し、酸素分子が金属表面に接近するのを妨害して、水酸イオン生成反応を抑制し、マクロセル腐食を防止する。 |
イメージ図 |
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実施実績 |
【無】 |
許諾実績 |
【無】 |
特許権譲渡 |
【否】
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特許権実施許諾 |
【可】
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