魚類養殖に革命をもたらす(その2)

開放特許情報番号
L2007002473
開放特許情報登録日
2007/4/27
最新更新日
2010/10/22

基本情報

出願番号 特願2004-296852
出願日 2004/10/8
出願人 国立大学法人東京海洋大学
公開番号 特開2006-101845
公開日 2006/4/20
登録番号 特許第4581083号
特許権者 国立大学法人東京海洋大学
発明の名称 3倍体レシピエントを用いた生殖細胞移植による魚類の増殖方法
技術分野 食品・バイオ
機能 食品・飲料の製造、その他
適用製品 養殖方法(借り腹養殖)、遺伝子資源の保存方法
目的  発明者は、始原生殖細胞を用いた魚類増殖方法を開発した。これは、始原生殖細胞をレシピエント(宿主)に移植すると、レシピエント体内において、移植した始原生殖細胞が生殖細胞へ分化し、しいては卵子、精子を形成させるという技術である。この発明により、親魚の飼育・維持に手間のかかる魚種の配偶子を、飼育の容易な魚から作出できるため、種苗生産技術は向上した。  しかし、異種間での移植では、種苗生産を目指す魚種の配偶子と、宿主の配偶子が混在するため、実用化には向かなかったのでこれを解決するのが目的である。
効果 異種系統や異種のレシピエント個体(3倍体)にドナーの始原生殖細胞を移植すればドナーの配偶子のみを作出できるため魚類等の借り腹としての利用が可能となる。  希少種、絶滅危惧種の始原生殖細胞を凍結保存し、必要な時に飼育が容易な近縁種の3倍体に移植すれば、近縁種由来 の卵子や精子はほとんど作出されないため、希少種、絶滅危惧種のみを作出できる。よって、特異的な遺伝子資源の保存への利用が可能となる。
技術概要
 
 発明者は、不妊個体である3倍体をレシピエントとして用いることにより、種苗生産を目指す魚種=ドナーとなる魚種の卵子、精子のみを特異的に形成する種苗生産方法を開発した。 ・ドナー魚類(2n)由来の分離始原生殖細胞と異種の3倍体レシピエント(宿主)魚類(3n)を用いた分化誘導方法 ・異種の3倍体レシピエント魚類を用いることで、ドナー魚類由来の卵子、精子のみを特異的に作出することができる。
実施実績 【無】   
許諾実績 【無】   
特許権譲渡 【可】
特許権実施許諾 【可】

アピール情報

アピール内容 ・借り腹養殖  異種系統や異種のレシピエント個体(3倍体)にドナーの始原生殖細胞を移植すればドナーの配偶子のみを作出できるため魚類等の借り腹としての利用が可能となる。  この方法を用いれば、マグロのような大型魚類の始原生殖細胞を、小型の近縁種の3倍体に移植することで、異種系統や異種のレシピエント由来の稚魚が殆ど混じっていない状態でドナー由来の稚魚を作出することができる。よって、レシピエント由来の稚魚と、ドナー由来の稚魚を分離する手間が省け、マグロ特異的な稚魚生産が可能となる。 ・遺伝子資源の保存  希少種、絶滅危惧種の始原生殖細胞を凍結保存し、必要な時に飼育が容易な近縁種の3倍体に移植すれば、近縁種由来 の卵子や精子はほとんど作出されないため、希少種、絶滅危惧種のみを作出できる。よって、特異的な遺伝子資源の保存への利用が可能となる。

登録者情報

登録者名称 東京海洋大学

その他の情報

関連特許
国内 【無】
国外 【無】   
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